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今朝は雲ひとつない。
夜が明け、太陽が登ってくると、
閉めていた障子がオレンジ色に染まる。
 
晴れた日はそんな1日の始まり。
 
 
そういえば、昨晩は満月だった。
日がくれた後、
東から西に向かう道の正面30度あたりから
真ん丸の月がこっちを見ていた。
 
 
「蒼茫」という曲がある。
山下達郎の名曲の一つ。
と言ってもヒット曲ではない。
山下達郎さんが自身の曲の中で大切にしてきた曲で、
ライブで歌い続けてきたことを最近知った。
 
1988年の作品。
俺が高校か、浪人か、はたまた大学一年生の頃に、
この「蒼茫」が入っているCD「僕の中の少年」を
レンタルレコード屋さんから中古で買った。
 
あの頃、
この曲が大好きで何度も聴いたことを、
急に思い出したのだ。
 
10代後半の俺がなぜこの曲を好きだったんだろう。
楽曲やアレンジ、
そして最後のコーラス
(桑田佳祐・原由子・竹内まりや・山下達郎)
で盛り上がってゆく中の
達郎氏の伸びやかなソウルフルにも惹かれた。
 
でも、きっと、
さらに気に入っていたのは歌詞だろう。
 
ちっぽけな町に生まれ 人混みの中を生きる
数しれぬ人々の魂に届くように
 
凍りついた夜には ささやかな愛の歌を
吹き荒んだ風に怯え 挫けそうな心へと
泣かないでこの道は 未来へと続いている
 
限りない命の隙間を 優しさは流れてゆくもの
 
おそらくだが、
上記の歌詞の部分の山下達郎さんの想いに
感動していたんだと思う。
 
 
そして改めて2週間前にユーチューブで聴いてしまった。
 
冒頭、
 
遠くかげる空から 黄昏が舞い降りる。
 
この曲は Blues じゃないか!
 
世の中の(会社や天変地異や、、、)何かにつけ、
人は自身に黄昏(苦難や悩み)が降り注ぐ、と。
 
その後に先述した
ちっぽけな町に生まれ 人混みの中を生きる
数しれぬ人々の魂に届くように
 
凍りついた夜には ささやかな愛の歌を
吹き荒んだ風に怯え 挫けそうな心へと
泣かないでこの道は 未来へと続いている
 
限りない命の隙間を 優しさは流れてゆくもの
へと歌詞は続く。
 
サビは
生き続けることの意味 誰よりも待ち望んでいたい
寂しさは琥珀となり 密やかに輝きだす
 
 
髙坂という俺が、
サラリーマン時代の苦悶、
世の中への素朴な疑問や不信感、
それらを歩み抜けて、
「生き続けること」をずっと問うて、
たどり着いたその答えを
この 17年間、発信してきたのだと思う。
 
その人その人の苦しみや悩みは琥珀
(琥珀:天然樹脂の化石であり、宝石となる)
となって、
悩みを肥やしにして小さくもそっとその人なりに輝く時がくる。
 
そう山下達郎さんは歌詞に込めたのだろう。
 
渋いギターソロの後、
再びサビになる。
 
憧れや名誉はいらない 華やかな夢も欲しくない
生き続けることの意味 それだけを待ち望んでいたい
To find out the  True of Life
 
これはまさに今の俺の心境だと思う。
 
かつて10代の頃、
待ち望んでいたのは自分の生きる意味だっだ。
 
だがそれは過去のものになった。
今、いろんな何かを抱える人にとっての
それぞれの生き続けることの意味を待ち望んでいる。
 
黄昏が降りてくる 歌声が聞こえてくる
ララララララ ラーラ ララ、、、、
 
絶えず悩みや苦しみはそれぞれに降りてくるだろう。
でもこの歌を思い出してくれ、
口ずさんでくれ、
との山下達郎さんの想いなのだと思う。
 
 
曲名の「蒼茫」を検索すると
「あおあおとして、はてしなく広いこと」と。
 
「氓」は流浪する民を意味するともある。
 
 
この曲をこの1週間、
ギターで練習した。
 
いつもながら下手で短調ながらも弾き語れるようになった。
 
いつか、
 
民泊や農泊に来たときにでも、
 
俺に解釈された「蒼茫」が
 
誰かの胸に届くように。
 
 
『 蒼茫 』
 

スタジオヴァージョン

 

ライブヴァージョン

 山下達郎さんは、原曲を超えない限りライブで歌わない。

 それだけライブの完成度が高い。

 とは言っても予定調和な同じ演奏なのではない

 ミュージシャンを信用し、アドリブを縦横無尽に泳がせ、

 彼自身のギターカッティングも素晴らしく、

 伸びやかでソウルフルで迫力ある声が演奏の隙間を駆け巡る。

 カーティスメーフィールド原曲の名曲「People Get Leady」

 (ギタリストのジェフベックが

     ボーカルにロッドシュツワートを迎えたヴァージョンのほうが

        有名かもしれないが)

 を展開するあたりが、超にくい!

 

 

 
 
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  髙坂 勝 トーク情報
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   「地方の過疎」と「都会の過密」を
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●2月27日(土)19:00~
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平田オリザさんと藻谷浩介さんに混じって鼎談しています

 

 

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